平成27年度二回試験③使用した主な教材とその使用方法、二回試験対策

 当然ながら私がここに挙げた教材以外を全く使っていないということではありませんし、ここに記載したこと以外を考えたことがないということでもありません。この時期になってもブログに書く気力がわくくらい自分が重要だと思うことのみをざっと書いただけなので、司法修習生の方には教官の意見や他の現役・OB修習生の経験談も参考にしていただきたく思います。

〈民事裁判〉
・「〈完全講義〉民事裁判実務の基礎(第2版)上巻」大島眞一
 第1版は司法試験受験前に読んでいましたが、新たに第2版を買って、民事裁判修習中、要件事実について各論だけでなく基本的な考え方自体から復習するために読みました。例えば「今日は売買代金請求の事件があるから売買に関係する箇所全部読もう」という風に日中の時間を使って読み進めると割とすぐに全部読めました。

・「改訂 紛争類型別の要件事実 民事訴訟における攻撃防御の構造」司法研修所編
 「理解を深める教材は良いのが色々あるが、試験的に言えば最後は白表紙に戻ってくれ」との教官アドバイスがあったのですが、「新問題研究 要件事実」には上記教材等で既に知っていることしか書いてなかった(と思った)ので近いものをということでこれを読み、研修所の考え方として最新でない箇所等を適宜修正しつつまとめノート化しました。各章末の総覧的なブロックダイアグラムは、その1つずつにつき内容を説明できるか確認するという復習方法にも使えて便利でしたし、まとめノートにも挟み込みました。

・「事例で考える民事事実認定」司法研修所
 割と初期から、書証の作成者や成立の真正(二段の推定)、類型的信用文書と処分証書、事実認定の枠組み4パターンの箇所を何度も読みました。これは覚えるというよりも理解することが肝要という感じで、各種起案や事件で事実認定をするにあたりよくわからなくなることがあれば再度これを読み直して理解を補充するという作業を繰り返して行間を埋めました。

・色んな修習生がまとめている二回試験の心得的なもの
 口頭弁論調書等を確認するとか、人証ではどのあたりを意識するとかそういう話。

・二回試験対策
 まず、訴訟物を把握する。訴訟物の把握となるとよく「よって書き」に言及されますが、記録表紙に「○○請求事件」等と記載しされている事件名も合わせれば基本的なところで間違える気はしないと思います。
 次に、主張を要件事実に整理し、認否を確認して、争点を特定する。証拠から主張を構成しないようにとよく注意されますが、私は争点を特定するまで証拠を見なかったのでそういう心配はせずに済みました。主張自体失当に関する設問があればかく主張周りの条文を実際に読んで検討することが重要です。私はそれを面倒臭がったので二回試験でも間違えました。
 そして、事実認定を求められた争点につき事実認定の枠組みを検討する。類型的信用文書(処分証書ではない)の有無を間違えたら大きく判断枠組がズレてしまいますが、証人尋問等でも書証の有無を前提に話が進んでいきますし、そういう間違いはありませんでした。ここでは、直接証拠が本人供述のみの場合に間接事実型によるか否かを含め、自分の思考過程についても書く必要があるように思います。
 類型的信用文書があれば、その成立の真正を踏まえて処分証書性を検討し、処分証書であるか否かを判断する。成立の真正については、署名か押印か、押印なら二段の推定のどの段階に争いがあるのか、どのような反証がなされているのかを検討する。この過程で私が地味に重要だと思うのが処分証書性(?)という概念で、特に教材で学んだことはありませんし、たいていは争いがないので「処分証書性については争いがない」の一言で済ませていましたが、例えば原告が契約成立の証拠として契約書を提出したケースで被告が「原告からの申込みに対して一旦その承諾の書面たる契約書を作成したものの気が変わったため結局それは原告に交付していない」と主張する場合なんかには、本当に意思表示が当該書証に「よってされた」のかという意味で面白い問題になると思います。
 間接事実型であれば、主張書面と人証から当事者や裁判官が着目している間接事実を拾い集め、積極方向の事実と消極方向の事実に大きく分類した上、その中で事前の事実、その際の事実、事後の事実等に小さく分類しました。民事裁判起案での事実認定で重要なのは、間接事実は動かし難い事実のみしか挙げないということで、これにより事実を認定する作業そのものは極めて簡単になっていると思います。
 結局、試験なので主張整理するにしても間接事実を挙げるにしても採点対象として想定されてそうか否かについて想像し、それとわかるように書くことが重要かと思います。人生経験豊富な修習生は起案事件についても色んな面白い着眼点を聞かせてくれましたが、それを起案に書いてどうなるかはまた別の話のようでした。

〈民事弁護〉
〈刑事裁判〉
〈検察〉
〈刑事弁護〉

by kowaki2112 | 2015-12-23 12:32 | 日々の感想


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