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平成26年度司法試験⑤本音

〈憲法〉
 社会学的な事柄(ex.表現の自由の現代的意義、テレビの茶の間論)について直接専門文献にあたるわけでもなく単に憲法の教授が取捨選択して基本書に書いたものだけを学んで答案に書くというのでは満足できない。司法試験が終わったらすぐ自分で他分野の本を読んだ。
 立法事実についても問題文の言いなりではなく自分で社会調査して検討したい。

〈行政法〉
 法律を自分で読んで解釈して答案を書く。これこそが法学の楽しさだと思う(他科目は偉い人がどう解釈してるかを吸収するのみ)。

〈民法〉
 割とよくできた世界だと思う。

〈商法〉
 会社法のうち、例えば特別決議が必要な事項を309条2項としてまとめたのは整理されてるようで見にくい。2条以外の場所でさらっと定義していく条文。

〈民事訴訟法〉
 単に民事訴訟法上の概念を使った論理パズルになっていると思う。法解釈ではなく立法論としてやった方がいいのではないかと思うことも多い。
 事案ごとに訴訟の進め方がバラバラだったらかなわないとして画一化のために民事訴訟法を制定しておき、その解釈にあたっては個別事情をできるだけ考慮するという方向に進んでいるが、最終的にどういうバランスで落ち着くのか興味ある。

〈刑法〉
 人に刑罰を科すものであるだけによく練られていると思う。前科のある先生がいてほしい。

〈刑事訴訟法〉
 面白い。論文試験で使う条文の少なさに驚く。逮捕・勾留経験のある先生がいてほしい。



(以下、関連記事へのリンク)

司法試験の成績通知を受けて

①勉強のおおまかな流れ

②司法試験受験

③使用した主な教材とその使用方法

④司法試験成績
# by kowaki2112 | 2014-09-21 23:53 | 日々の感想

平成26年度司法試験④司法試験成績

〈短答試験〉
・公法系科目 70点台
・民事系科目 120点台
・刑事系科目 70点台

 順位 400番台


〈論文試験〉
・公法系科目    110点台
・民事系科目    210点台
・刑事系科目    120点台
・選択科目:労働法 50点台

 順位 60番台


〈総合評価〉
 順位 60番台



(以下、関連記事へのリンク)

司法試験の成績通知を受けて

①勉強のおおまかな流れ

②司法試験受験

③使用した主な教材とその使用方法

⑥まとめノート
# by kowaki2112 | 2014-09-21 23:52 | 日々の感想

平成26年度司法試験③使用した主な教材とその使用方法

 以下、私が使用した主な教材に関して述べたいと思います。これら以外にも、各科目平均して2,3冊程度の基本書を通読したりorしようとしたり、各科目平均して1,2冊程度の演習書を最初の数問だけ解いたりしましたが、自分に合わず最終的には使わなくなってしまったので、ここには記載しておりません。ただ、同じ内容を何人かの先生の何パターンかの表現で読み重ねたことが理解の安定に役立った可能性はあると思います。

〈憲法〉
「憲法」芦部信喜
 学部生の頃に買ってロースクール入試まではこの本で勉強していました。結局、芦部憲法はそれまで憲法を勉強してきて行間を読むことができるようになった人にとっての名著だという噂通りな気がします。司法試験までに通読し直そうかなとか統治だけはこの本で勉強しようかなとか考えていましたが、どちらも実現しないまま司法試験当日を迎えました。

「わかりやすい憲法(人権)」青柳幸一
 とりあえず憲法の基本書から学びたかったことは、憲法上どのような自由が認められているか、その根拠及び意義、さらには違憲審査の方法論でした。そして青柳先生が試験委員である間はそのどれについてもこの本でいいじゃないかということで、この本をメインにしていました。出題趣旨か採点実感で言われそうなことが既にこの本にまとめてあるというようなイメージです。薄いし興味深いし判例も青柳先生のコメント付きでまとめてあるしで気持ちいい本でした。
 他科目では、答案においてどの判例を持ち出すかは、ここでは何条のどの文言の解釈が問題だからこの判例というように、当然に決まることが多いと思います。しかし、憲法ではそのような直接的な条文の文言解釈は少なく、答案でどの判例を意識するかは事案の事実関係等も含めて判断する必要があります。判例の射程ぎりぎりに悩む前に、そもそも判例の想定する典型的な場面の把握自体に一癖あるという感じです。そこで少しズレた判例を持ち出してしまうと痛いので、この本で青柳先生が各判例をどう位置付けているかを押さえておきました。

「立憲主義と日本国憲法」高橋和之
 青柳本の理解を深めるために利用した本です。何か気になることがあればその都度この本の該当箇所を読んでいました。じっくり読んだら面白いだろうなといつも思っていました。

「憲法2 統治」渋谷秀樹ほか
 司法試験の年に、統治分野の短答過去問を解くにあたっての勢い付けのため一読した本です。いきなり解いて間違いが多いとイライラしかねないので。条文のチェックだけで統治分野の内容が頭に入れば一番いいのですが、そうはいきそうにありませんでしたので、統治のイメージというか知識のストーリーというかをこの本にもらいました。

「判例プラクティス憲法」憲法判例研究会
 百選は判旨引用部分が足りないと思い、判例集にはこの本を選びました。司法試験の前年に、憲法上の自由の保障根拠や意義に関する判例上の表現をチェックしながら、百選掲載判例を中心にじっくり読みました。

「憲法の急所―権利論を組み立てる」木村草太
 司法試験の前年、さて過去問ゼミで憲法の答案を書かなきゃいけないんだけどどうやって書くんだろうと思いながら読んだ本です。演習編をふむふむと読んで答案のイメージがつかめた気がします。木村先生のブログも参照しながら、適用違憲って結局何なんだと悩んでいた時期がありました。
 先手、後手の表記のほか、将棋用語がちょくちょく出てくるのも面白かったです。
 違憲審査の方法論については、憲法の先生方の間でまだ整備されてないところもあると思いましたが、とりあえずこの本を含む一定数の文献を漁って自分なりの理解をした上で、過去の出題趣旨や採点実感から司法試験での書き分けのルールを読み取り、司法試験ではそれを意識しながら事実も拾って想定される出題趣旨に媚びました。

「憲法訴訟の現代的転回: 憲法的論証を求めて」駒村圭吾
 司法試験での憲法について自分なりの理解をしてから手にとった本でしたが、自分が漠然と思っていたことがこの本にしっかり書いてありました。知識や考え方を新たにこの本から仕入れるというよりは、他で自分が勉強してきたことについて駒村先生が一緒に確認してくれるという形で、私にとって有用な本でした。

「事例研究 憲法」木下智史ほか
 この本については賛否両論ありますが、そうはいっても憲法も演習したいよということで使用しました。半分も解かないうちに司法試験までの時間が切羽詰まってきて憲法の演習は優先的に削減されたため、この本もそのまま放置されました。ただ、何問か解いたことで、問題文を読んで主張を組み立てる練習やその中で判例を適度に思い出す練習をすることは確実にできました。


〈行政法〉
「行政法Ⅰ 行政法総論」塩野宏
 「行政法Ⅱ 行政救済法」塩野宏
 ロースクールの講義の予習にその都度該当箇所を読み進めました。行政法の答案を書きながらこの本の内容をはっきり意識するようなことはありませんでしたが、行政法上の各制度やら論点やらについて一度この本を通じてあれこれ考えたことは足腰のレベルで自分の糧になっていると思います。

「行政法(リーガルクエスト)」稲葉馨ほか
 塩野本を読んで個別の内容について一通り考えた後で、頭の中を体系的に整理するための本として読みました。論文試験的な頭は主にこの本で作られたと思います。また、不服審査や情報公開などについても要所を押さえながら簡潔にまとめられていて短答試験にも有用でした。

「ケースブック行政法」稲葉馨ほか
 百選は掲載判例が多くてどれが司法試験上重要なのかよく分からなかったので、判例集としてこの本を使用しました。個別法の条文が引用してあるのが便利だとよく言われていました。判例の思考枠組みを確認しながらさっささっさ読み進めるのにちょうどいいサイズの判例集でした。

「事例研究 行政法」曽和俊文ほか
 全問解きました。解説の内容もよく、行政法の知識を使って実際に問題を解く練習をするという、まさに演習のための書として申し分なかったです。個別法や行政救済法のどこに要件や効果が書いてあるかを確認してから、行政法総論の知識を使ってそれらを文脈にまとめていくということが重要だと思います。


〈民法〉
「民法の基礎1 総則」佐久間毅
 「民法の基礎2 物権」佐久間毅
 いわゆる佐久間くんの教科書として学部の頃から司法試験までずっとこれらの本を使っていました。よく考えられた内容がよく整理された形で記載されており、不満は特にありませんでした。

「民法Ⅱ 債権各論」内田貴
 「民法Ⅲ 債権総論・担保物権」内田貴
 「民法Ⅳ 親族・相続」内田貴
 学部の友達に「民法はまず内田を読んで、それから(略)」と聞いて以来、司法試験までずっと使っていました。内民は要件効果の観点からの記述が薄いとよく言われますが、この本だけ持って無人島にこもるならともかく、ロースクールで要件事実を勉強したり演習書の解説を読んだりもする中では自分の使ってる基本書の記述がそうだからといって特に問題は感じませんでした。さらっと独自説が登場するという点についても同様です。

「担保物権法」松井宏興
 担保物権がよくわからなかったのと内民では譲渡担保が古かったので、評判のいいこの本を買って司法試験の前年に読みました。読んでるときはふむふむと気持よく理解が進んでいきましたが、その後司法試験までに再読はしなかったので、結果的にこの本の内容を自分の知識として定着させるには至りませんでした。しかし、この本がわかりやすかったという記憶だけは今も残っていますし、時間があれば再読したかったです。

「ハイブリッド民法5 家族法」半田吉信ほか
 司法試験直前に家族法もやっておかないと主に精神衛生上まずいということでこの本を買って2日ほどで読みました。条文や判例が丁寧にまとめられており、家族法に生きようとしているわけではないけど家族法で失敗したくはないという受験生にちょうどいいサイズ感でした。

「完全講義 民事裁判実務の基礎―訴訟物・要件事実・事実認定」大島眞一
 ロースクールで要件事実の講義を受けながらこの本を自分で読んでいました。高いなぁと思いながら買いましたが、要所を押さえてわかりやすく書かれており、ありがとうございます。

「民法判例百選Ⅰ 総則・物権」中田裕康ほか
 「民法判例百選Ⅱ 債権」中田裕康ほか
 民法について判例をいっぱい読むような勉強法はしていませんでしたが、百選掲載判例について論理の飛躍なく答案に書けなければ何点つけられても文句は言えないなと思っていましたし、それを書ければとりあえずは文句も言われないのかなと期待していました。判例の内容については基本書の記述で十分なことが多かったため、解説はほとんど読まず、掲載判例をまとめノートに引用してキーワードを中心に覚えようとしていました。いつも今回こそ百選をものにするぞと気合を入れて頭から読もうとするのですが、最初は権利濫用とかから始まるのでその気合のやり場に困ります。

「ロープラクティス民法Ⅰ 総則・物権編」千葉恵美子ほか
 「ロープラクティス民法Ⅱ 債権編」千葉恵美子ほか
 司法試験前は民法のどこに要件と効果が書いてあるかを意識しながらこの本を何度も読み直していました。百選掲載判例をネタ元にした問題が多いので百選と実質的に内容が被ると言えなくもないですが、逆に演習を通して百選掲載判例を記憶に定着させるのに役立ちました。解説も簡潔でわかりやすいですし、この本だけではよくわからない部分があればそのこと自体が内民を確認して理解を深めるきっかけになったりもして、結局演習書として不満はありませんでした。
 他の民事系科目と同様、本当にこの問題集をひたすら回して加速していたことが司法試験直前の思い出です。

「旧司法試験 過去問解説講義 貞友民法」貞友義典
 民法の問題について場数を踏むために使用しました。単に問題を解くだけでなく、受験生のことを思いやってくれる解説を読むうちに民法自体についての理解も進みました。

「2013年版 司法試験短答六法3 民事系 民法」早稲田経営出版編集部
 どの条文にどういう面倒な文言があってどういう判例が積み重なってきているのかという構造を整理するために使用しました。結局自分で書き入れたり補足したりした部分もありますが、元々の情報量が多かったのでそうした作業は比較的少なくて済みました。常に自分の傍らに置いていた相棒的な本です。

「趣旨・規範ハンドブック2 民事系」辰已法律研究所
 短答六法を試験前日や試験前の休み時間にまるごと読み返すことはできませんし、網羅的な短答六法ではいわゆる論点的にどこが重要なのかはわかりにくいので、もう少しコンパクトにメリハリのついた教材としてこの本を使用しました。余白が多くとってあるので、そこにロープラクティスの解説を整理して書き込んでいました。記載内容を修正した部分も多いですが、この本を眺めて「あれ、そうだっけ」と思った点を調べ直し、場合によっては自分の言葉で整理する、という作業自体が民法の学習として有用だと思います。そして、この本に記載のある項目が全てだとは決して言えませんが、やはり百選と同様、とりあえずこれに載っていることはしっかり答案でも書けるようにしたいという意味での基準には十分なりうると思います。


〈商法〉
「会社法(リーガルクエスト)」伊藤靖史ほか
 会社法はこの本に頼って勉強していました。勉強を始めたばかりの頃、無味乾燥なものに見えていた会社法を照らしてくれた確かな光でした。

「基本講義 手形・小切手法」早川徹
 学部の頃に比較的薄くわかりやすい本として使用していました。しかし、司法試験の前年にロースクールで手形小切手法の講義を受けた際には、これまで自分は手形小切手法を勉強したことがないと思い込んでおり、学部の成績表を見て手形小切手法の単位を採っていたことに気づいて驚きました。それ以来、手形小切手法が出題されるんじゃないかと不安に駆られた際に数時間〜半日で復習するための本として司法試験直前まで活躍した本でした。

「商法総則講義」森本滋ほか
 「商行為法講義」森本滋ほか
 これらをセット扱いにしてよいのかわかりませんが、商法・商行為法の講義をロースクールで受けた際のパートナーでした。これらを読んであっさりと勉強を済ませたことにしました。

「会社法判例百選」江頭憲治郎ほか
 司法試験の勉強として会社法判例百選は重要な匂いがぷんぷんしていました。判例の内容については基本書の記述で十分なことが多かったため、解説はあまり読まず、掲載判例をまとめノートに引用してキーワードを中心に覚えようとしていました。濃淡はありますが掲載判例については一通り目を通して頭に入れることができました。

「手形小切手判例百選」落合誠一ほか
 司法試験で手形小切手法が出題されても判例百選をやっていればなんとかなるだろうということにしていました。

「商法(総則・商行為)判例百選」江頭憲治郎ほか
 ロースクールの講義で扱った分については目を通していましたが、司法試験受験時にそれを覚えていたかといわれると全く自信ありません。

「ロープラクティス商法」黒沼悦郎ほか
 これを一通り解けば重要判例を体系的に整理できるので重宝していました。直前期には何度も見直しました。

「事例で考える会社法」伊藤靖史ほか
 会社法の演習書はロープラクティスのみで勉強を進めていましたが、どうにもここまで有名な演習書をこなさないことには不安が消えなかったので、司法試験の2週間ほど前にサッサーっと読みました。一読して意味がわからなかったところだけ腰を据えて検討しました。

「2014年版 司法試験・予備試験 逐条テキスト4 民事系 商法」早稲田経営出版編集部
 一度念入りにマーカーを入れながら読んでおき、その後は伊藤塾の答練前に知識を確認するのに使っていました。答練の前日と当日の休憩時間に毎回パラパラとでも読み直すだけでもある程度は頭の中を整理できました。
 「一夜漬けでダメなら毎晩一夜漬けすればいいじゃない」というのが私の勉強方針でした。

「趣旨・規範ハンドブック2 民事系」辰已法律研究所
 民法について述べたのと同様の使用法です。


〈民事訴訟法〉
「基礎からわかる民事訴訟法」和田吉弘
 民事訴訟法の基本書はあれこれ彷徨って結局この本に落ち着きました。レイアウトや図や文体まで私と相性がよく、内容もわかりやすかったです。

「民事訴訟の基本原理と要件事実」田中豊
 既判力、重複訴訟や複雑当事者訴訟等に関する重要判例について、どのように民事訴訟法上の要件が満たされているといえるのかが要件事実の観点から整理されており、民事訴訟法の理解が安定しました。

「民事訴訟法判例百選」高橋宏志ほか
 民事訴訟法判例百選については解説までしっかりと読んでいました。単なる判例集を超えて、民事訴訟法のポイントをまとめた教材として役立ちました。

「ロープラクティス民事訴訟法」山本和彦ほか
 判例百選をふむふむと読んだあとに実際に問題にあたってみるための演習書として使用しました。司法試験でここまでは書きたいというような内容がちょうどよくまとめられており、助かりました。

「解析 民事訴訟法」藤田広美
 過去問の検討ということでサッサーっと目を通しました。

「2014年版 司法試験・予備試験 逐条テキスト5 民事系 民事訴訟法」早稲田経営出版編集部
 これも民法や商法について述べたのと同様の使い方をしましたが、それら2科目に比べると少し見辛く感じ、使用頻度は低めでした。

「趣旨・規範ハンドブック2 民事系」辰已法律研究所
 民法について述べたのと同様の使い方です。冒頭の答案の書き方講座的なのが有用でした。


〈刑法〉
「刑法」山口厚
 刑法は深みに立ち入らずに判例ベースで勉強しようと固く誓っていたので、この本で十分でした。

「刑法判例百選Ⅰ 総論」西田典之ほか
 「刑法判例百選Ⅱ 各論」西田典之ほか
 山口青本では理由付けが薄い(orない)ことがあると言われていたので、百選掲載判例については判決文をチェックし、まとめノートに理由付け成分を補充していました。目次をコピーし、それを見ながらTKCで判例を検索しました。

「刑法事例演習教材」井田良ほか
 刑法の演習書はこれでいいのではないでしょうか。事案の面白さや解説のコンパクトさに魅入られ、毎回わくわくしながら解き進めていました。


〈刑事訴訟法〉
「事例演習刑事訴訟法」古江頼隆
 ロースクールの講義がこの内容に近かったので主に定期試験対策に利用しました。

「ケースブック刑事訴訟法」井上正仁ほか
 これをテキストとして進めたロースクールの講義のノートが、私にとっての刑事訴訟法のメイン教材でした。

「刑事訴訟法判例百選」井上正仁ほか
 どの科目も気合の入ったタイプの判例集は使っていて楽しいのですが、「じゃあ結局どの判例を重点的に頭に入れておくのよ、そして試験直前に見直すのよ」と問われると、やっぱり百選掲載判例か否かが一つの指標になるのではないかと思います。それに加えて、基本書、演習書に取り上げてある重要判例や、ロースクールの講義で扱った判例も理解しておけば少なくとも勝負の土俵には上がれるのではないでしょうか。
 判例の内容については基本書の記述で十分なことが多かったため、解説はほとんど読まず、掲載判例をまとめノートに引用してキーワードを中心に覚えようとしていました。
 刑事系科目については過去数年分の比較的新しい判例も出題されそうだということで、辰已の受験用最新重判を模試会場で入手しましたが、結局読む時間はありませんでした。

「入門刑事手続法」三井誠ほか
 短答対策として一読しました。似たような制度があって分かりづらいところは、面倒でしたがその都度ページを戻って読み比べました。


〈選択科目:労働法〉
「プラクティス労働法」皆川宏之ほか
 ロースクールのテキストだったので、これをメインにしてまとめノートを作成しました。ところどころ記述が自分にとってあっさりしすぎてわからなかった場合は、菅野本を参照していました。

「労働紛争処理法」山川隆一
 労働法を要件事実の観点から整理してみると、理解が進み、覚えやすくもなりました。

「労働判例百選」村中孝史ほか
 労働法も判例百選をやっておかないといけないし、やっていればなんとかできることも多いと思います。判例の内容については基本書の記述で十分なことが多かったため、解説はほとんど読まず、掲載判例をまとめノートに引用してキーワードを中心に覚えようとしていました。

「事例演習労働法」水町勇一郎ほか
 どういう設問中の事実にどういう労働法の論点が浮かび上がるかについて参考になりました。


〈その他の過去問集〉
「平成25年新司法試験論文過去問答案パーフェクトぶんせき本」原孝至ほか
 「平成24年新司法試験論文過去問答案パーフェクトぶんせき本」原孝至ほか
 「平成23年新司法試験論文過去問答案パーフェクトぶんせき本」原孝至ほか
 過去問を自分で解いた後で、基本的にはふむふむと解説を読み、主に上位答案とそれに対するコメントを読んで感心していました。
 もともと自信がないときにどちらでも取れるような曖昧な表現を答案に書いてしまうことがありましたが、それではどっちからも点数にならないことに気づき、自分なりの理由付けとともにはっきりと書いてしまうことを覚えました。

「司法試験論文過去問解説と合格者の答案 平成18~24年度 労働法」中央大学真法会
 ぶんせき本には選択科目が載っていないので、労働法についてはこの本を使用しました。個人的には紙質がどうも好きではありませんでした。

「司法試験 系統別・体系別 短答過去問題集 公法系」LEC
 「司法試験 系統別・体系別 短答過去問題集 民事系〈上〉」LEC
 「司法試験 系統別・体系別 短答過去問題集 民事系〈下〉」LEC
 「司法試験 系統別・体系別 短答過去問題集 刑事系」LEC ※上・下に分かれる前の第2版
 自分にとってレイアウトが見やすいものを探したらこのシリーズになりました。

「平成25年司法試験短答詳解[単年版]」辰已法律研究所
 上記の過去問集は発行年度の関係で平成25年度分が載っていなかったので、同年度分についてはこの本を使用しました。結局時間が取れず、数十問しか解けませんでした。

〈その他〉
「ポケット六法」西田典之ほか
 普段持ち運ぶ六法として使用していました。

「有斐閣判例六法」井上正仁ほか
 短答対策として条文や判例をマークしていきました。

「司法試験用六法」ぎょうせい
 絶対必要なものではないと思いますが、やはり普段の勉強からこれを使っていると頻出条文の位置を目や手で覚えることができるので、ただでさえ時間のない司法試験ではアドバンテージになりうると思います。

「司法試験合格答案の基本―落ちない答案の書き方」菅野邑斗
 司法試験の2週間ほど前に読みました。非常に参考になりました。仮にもう一度受験するならまた読みます。



(以下、関連記事へのリンク)

司法試験の成績通知を受けて

①勉強のおおまかな流れ

②司法試験受験

④司法試験成績

⑥まとめノート

# by kowaki2112 | 2014-09-21 23:48 | 日々の感想


思い切って何かをしたときに丸ごと書き残して先達になりたい


by キリンのファン

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